『ネコがこんなにかわいくなった理由』 目次
Amazonでも目次までは紹介されてないので,一足お先にご紹介します. 『ネコがこんなにかわいくなった理由』 目次
***** はじめに 本当は難しいネコの研究 第一章 ネコが来た道 最古のネコ ネコの祖先が判明 なぜリビアヤマネコだったのか? 自分から居着いた珍しい家畜 ワーキングキャットの面影 「かわいい」が武器 ネコの分布拡大① キプロス~エジプト ② 家畜化に六千年 ③ ヨーロッパへ ④ アジア、アメリカへ 五千三百年前の中国のネコ ネコ、日本に来る 尻尾の短いネコ ジャパニーズボブテイルの誕生 優勢になる長尾ネコ 二ホンネコの雑種化 二ホンネコを保護する 第二章 ネコ科はどう生まれたか ネコの正式分類と学名 種の定義 亜種の定義 確認が難しい生殖的隔離 分子系統学の基本的な考え方 分子進化の中立説 亜種でも希少さに差はない 原始生命が共通祖先 原始的な哺乳類から 競争か共存か 哺乳類の最大勢力――真獣類 見た目はそっくり――収斂進化 恐竜の絶滅がトリガーに 多様で劇的な進化が進む ネコ科が属する食肉目 ネコ亜目とイヌ亜目 くさ~いイタチ科、スカンク科 ネコ亜目はどう分化していったか? ジャコウネコとマングース 捕食者として高度に特化 第三章 ネコはどう生まれたか ネコ科の祖先 ネコ科動物の種名と分布 ネコ科の分岐① 大型ネコ ② ボルネオヤマネコ系統とカラカル系統 ③ 陸橋を渡った小型オセロット系統 ④ オオヤマネコ系統とピューマ系統 ⑤ ベンガルヤマネコ系統とイエネコ系統 ヒョウ系統の起源 大陸を渡ったネコ科 さらに移動したネコの仲間たち ライオンは世界中にいた アジアでの住み分け アフリカでの住み分け その他のネコ科の工夫 生まれたばかり? イエネコ系統 第四章 ネコが繁栄した理由 代表的な家畜とその用途 家畜化しやすい動物の要件 ネコは家畜化に向かない 補ってあまりあるヒトの養育欲 ネコは甘え上手 ペットとして犬と比べる ペットとしてフェレットと比べる ネコはくさくないから 第五章 ヒトがつくるネコの話 品種はおもに被毛の違い 自然発生したシャム 世界の古いネコ――エジプシャンマウ 世界の古いネコ――品種改良に活躍、ペルシャ ヨーロッパの土着ネコ 尻尾のないネコ 北方の土着ネコ 遺伝子に残された指標 ネコの品種ってどうつくる? 突然変異を固定① 耳、脚、尻尾 ② ユニークな被毛 新しい形質を生みだす 野生のネコ科動物と交雑 立ちはだかる異種間の生殖的隔離 優性遺伝と劣性遺伝 致死遺伝子 毛色の遺伝 ネコの血液型 性格に関係する遺伝子 外見重視の改良が性格に影響? ネコのおもな品種とその特徴 第六章 ネコとヒト、その関係とこれから 肉食動物とヒトとの関係 嫌悪 投影 狩りの対象 ほんとうは恐ろしい感染症 注意すれば大丈夫――トキソプラズマ症 野生のネコ科に病気をうつす 絶滅に向かう、ネコ以外のネコ科 美しい毛皮が仇に 医薬品としての需要 殺しの理由 侵略的外来種ってなんだ 天敵導入の失敗 侵略的外来種ワースト100 生態系の大きな脅威、小さなハンター・ネコ イヌは管理されている 管理されていないネコ ノネコ in オーストラリア区 私とやんばる地域のノネコ ノネコの捕獲作戦開始 小笠原、天売島の取り組み 在来食肉目への影響 TNRとその限界 六回目の大量絶滅期 ネコ問題はヒトの問題 「持続可能」なネコとの暮らし ネコがこんなにかわいくなった理由 おわりに 保全生物学者がネコを考える 参考文献/参考ウェブサイト ***** 以上,生態,分類,分子系統,遺伝,保全とひととおりの生物学の基礎的な内容を盛り込んでいます. ここだけの話,最初は編集者に「教科書みたいな本を書いてくれとはお願いしてない」といわれ,学術的な部分はほぼ全て削除されそうになりましたが,ネコ,ネコ科,食肉目などを例に挙げながら判りやすく説明することに尽力し,希望通りに書くことができました. よって,サイエンス系の新書ですが,文系の人でも読みやすい本になっていると思います. 文系の大学1,2年生の生物学の導入書としても,身近なネコを例にしていて判りやすく読めるのでは?と思います. 10月15,16日は,多摩キャンパスで文化祭があり,黒瀬ゼミは例年通り「野生動物展」を開催します. 私も時々顔を出す予定です. この本の見本や解説ポスターも展示する予定なので,是非お越しください. 発売早々に書店やネット通販で紙書籍をご購入いただき,会場にご持参くださった方には,私が会場にいれば,署名(サイン)しますので,お申し付けください. よろしくお願いいたします.
*この記事は、以前のブログからの転載です。